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ボケっぱなし [ひとこま]

「終わんないよ!こんなの!!」


 夜中、叫んでいた。半年分の授業内容をため込み、1日でテスト勉強を済ませようという考えが愚かであった。実を言うと、2週間前からやり始めようと思っていたのである。それが、「別に余裕、余裕」と言って、1週間になり、「オレできる子だし、土日でOK」といって2つ日になった。それが結局、日曜日になり現実を直視して驚愕したのであった。小学生の夏休みの宿題の心理である。10年たってもさっぱり進歩しない大学生がここにいた。



 日曜日は眠々打破を飲んで徹夜となった。200問近い問題をせっせと解いた。内容はIT系で、通信速度の計算問題やHDDのアクセス速度など計算問題が多くめんどくさい。ただ、やっていると楽しいもので、テンションが高かった。そして、不眠不休のためかおかしかった。真夜中の静寂の中、動画共有サイトを開いてアニソンを歌っていた。しかも、サクラ大戦のOPでかなりマニアックだった(たまたま歌った)。近所迷惑で変な奴がそこにはいた。きっとそれは私ではないなにかであって、そう、私じゃないと書いてて思った。



 なんとか徹夜で、登校するまでにテスト範囲を全部網羅して大学に向かった。試験は座席指定で、たまたま一番前の席であった。試験会場には、担当のM先生がすでに入らした。M先生は私が一番好きな先生で、30代真ん中のちょっぴり長めの茶髪に黒のスーツを着た男性の先生である。小物も全部黒で統一して、爪は透明なネイルを塗ってピカピカで、オシャレである。おかしなテンションの私は先生に一言。


私:「先生!座席が一番前でカンニングできません!」
先生:「4年になって、カンニングするのかよ、卒業できねーぞ」


 ボケにしっかりツッコミをしてくれる先生はいい人である。その後、試験がマークシートだったので、「先生、サイコロ忘れました!」と、運任せなことをして笑かそうと思ったら、さすがにあきれられた。テスト結果はたぶん、大丈夫。。。と思う。否、思いたい。だいたい落としたら、留年もありえちゃうし。。。先生はやさしいから助けてくれるさぁ!と、他力本願で特に気にしない。



 その後、ゼミ室で同じ試験を受けた後輩とおしゃべり。夜中、アニソン歌って楽しく勉強してたと笑顔で言ったら、「不審者ですよ」と苦笑いで警告されてしまった。そんな会話をしていたら、ゼミ室に先ほどのM先生がいらした。M先生は私のゼミの1年後輩にあたる3年生のゼミの担当で、同じゼミ室を利用している。先生のところのゼミ生のIくんをさっきのテストのときに伝言を伝えそこねて探しに来たらしかった。I君はIT系の資格をたくさん持っており、大学から表彰されるほどで、M先生ゼミ一番の秀才である。ちなみに、私だって4年ゼミで一番できると言われている!!。こんな展開で、一切信用なさそうだけど。。。それで、M先生も含め、私のテストが危ないとみんなでおしゃべりしてて、I君も試験会場にいたのかと思って、一言。


私:「先生、Iくんが席となりだったら、私、きっと満点でしたよ!」
先生:「後輩のカンニングかよ!」


 相変わらずボケて、笑いながら返してくれる先生は寛大であった。「先生、単位くれないと、お腰に付けたチェーンを引きちぎりますからね!」と、ついでに脅迫(?)もしたので、きっと先生はビビって単位をくれるだろうと思った。



 睡眠不足で変だ、変だと、こう書いているが、書いてて思うのは、言ってる発言はあんまりいつもと変わらないということ。いつも、先生を見るとボケたくなるである。笑いながら返してくれるから。これぞ、大阪ならではのコミュニケーションである。大学のいつもの他愛のない光景である。そう、大切な光景なのである。
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